株式会社北海道夢民村

渡辺千尋 Chihiro Watanabe


03年東高卒業後、1年間札幌で一人暮らしをしながら浪人生活を送った後、第一志望の中央大学文学部教育学科教育学コースへ進学。大学4年に北海道庁等、地方公務員を目指すもあえなく失敗。卒業後は化粧品販売会社や生命保険会社で非正規雇用で勤務しながら独立を目指すも、様々な理由から2010年冬、Uターン。現在は、農業生産法人西神楽夢民村の子会社、株式会社北海道夢民村で主に販売企画、通販部門を担当。

スケジュール

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大島郁人 Fumito Oshima

2007年に旭川東高校を卒業し、東京大学理科一類に入学。高校生の頃から、社会基盤を支える「素材」に興

田中紀恵 Norie Tanaka

留萌市生まれ。旭川東高校に入学と同時に親元を離れ下宿生活をスタート。高校3年時に理系から文系へ変更を

松木琴未 Kotomi Matsuki

2003年東高入学。その年の8月から旭川市の姉妹都市米国ブルーミントンへ一年間の留学を経験。2007

今のお仕事について、教えてください。

農業生産法人 西神楽夢民村の子会社、農産物の仕入・販売を行う株式会社北海道夢民村で働いています。西神楽夢民村は、もともと西神楽の農家がいくつか集まって立ち上げられたそうです。今では、農大出身者や、本州出身の農家希望者も加わっています。

 

私が働く北海道夢民村は、西神楽夢民村が生産した農産物を、宅配、通販、物産展を通して、直にお客様へ販売する役目。殆どの人が中途入社で、もともとマーケティングに携わっていた方などと一緒に働いています。具体的には、電話やウェブで受注し、商品を手配し、お客様のお問い合わせに答える仕事。次のシーズンの企画も考えます。

 

会社自体は創業3年目。私は1年目の途中から入社しました。東京からUターンして仕事を探していたところに、夢民村がちょうど直売カフェMuuを立ち上げるということで調理担当のオープニングスタッフを募集していたのがきっかけ。地元のもの、良いと思えるものを自分の口で伝えられるのがいいなあと思って面接へ。即日採用でした(笑)

東京ではどのような仕事をしていましたか?

企業に正社員として就職する、いわゆる「普通」の働き方はせず、化粧品販売や生命保険会社で短期雇用として働きながら、ゆくゆくは化粧品の販売で独立しようと思っていました。

 

そう考え始めたきっかけは、大学時代のバイト先での出会い。その方も、非正規雇用として働きつつ、石油・化学物質フリーの化粧品の販売で独立を目指していて、そのことが当時の私には衝撃的だった。それまでの私の就職観が、まったく変わってしまった出会いでしたね。

 

化粧品販売を通じて、自分のようにアトピーで悩んでいる人の助けになれるとか、環境問題の解決に関われることも、大きかったですね。もともと社会貢献したい、人の役に立ちたいという思いが強かったので、在学中にはNPOや社会企業家の道を考えたことも。フリースクールを運営する先輩の話を身近に聞いて、結局は利益を生み出せないと続かないよなあと感じて、その道には進まなかったのですが。

 

東京は、視野が大きく広がる土地だと思います。それに私が進学した中央大学の教育学科が、ヨコだけじゃなくタテのつながりも凄く強かったことも良かった。色々な人に会ったり、議論したりする中で、視野も広がったし、選択肢も増えたと思います。

その東京での生活の中で、旭川に帰る決意をしたのはなぜですか?

短期雇用の間に、2ヶ月間殆ど何もせずに家にひきこもっていた時があって、どこで暮らして生きたいか、どういうことに関わりたいか、みたいなことをひたすら考えていました。そのとき、将来子どもが生まれたら北海道で育てたいという気持ちがすごく強いんだということに気づいたんですよね。そうなると、東京にいる意味がないなぁと。また東京は生活コストが高く、経済的にもラクじゃないということもありました。

 

もともと、どうして若い人が地元に残らないんだろうと思っていたし、どこかでいつか北海道に戻ることを考えていたんだと思います。気持ちを固めてからは、友達にも地元に帰ることを伝えて、退路を断っていった感じですね。独立することも、一旦おいておこうと思った。今じゃなきゃいけない理由はないし、色々な経験をつむことを優先しようと。

そして旭川に戻って、夢民村と出会うのですね。

カフェMuuでは、オープニングスタッフとして、調理以外にも、お店をつくることに、ゼロから携われたのが本当に楽しかった。カフェでのバイトを半年ほど続けたときに、事務所に来ないかと声をかけてもらい、2~3ヶ月販売や通販受注を担当した後に正社員として登用してもらえることになりました。

 

まず地元で正社員として働かせてもらえることが、本当にありがたかった。何の計画もなく帰ってきて、一通り就活をしたけれど、資格がないと厳しいというのが実感だったから。それに、声をかけてくれた夢民村が、地域の主幹産業の今後を担っていく重要な挑戦をしていて、そこに関われるんだということにも、やりがいを感じましたね。

 

農業は北海道で開拓以来続いてきた産業で、そのための土壌もある。地元の経済活性化といったときに、新しい産業を興すことを考える人もいるけど、私は開拓以来ずっと続いてきた農業を変えることで、新しいものが生まれたり良いと思ってもらえるなら、その方がいいなと思うんですよね。

ベンチャーみたいでわくわくしそう。素晴らしいチャンスを掴みましたね。

ベンチャー、、、中にいるとよくわかりませんけどね。今、自分が関わっていることが、後から振り返った時に良い意味で台風の目になっていればいいなと思います。夢民村で働けていることは幸運だと思います。でも、必然かなと思うことも。今に至るまで色々なことを考えて、これだけ考えたんだからあとは失敗しても糧になるだろうと思って選んできて、この機会にめぐり合えたわけだし。

 

これまでのことも周りからみれば突飛な決断が多いんだろうと思うけど、自分の中ではつながっているんですよね。実際、過去に経験したクレーム対応、ソフトウェア開発、販売の経験は、今ぜんぶ活きているなあって思うから。

今もいつか独立しようと考えていますか?

正直、今は考えていないかなあ。私は独立が目的ではなくて、地域の発展に役に立つ仕事をしたいだけ。夢民村には、今の農業を変えようとしている気迫のある人たちがいて、今はその人たちと一緒に働いていたいという気持ちですね。

 

(2013年1月 インタビュアー 高坂春菜)

カテゴリー:会社員

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